EM活性液の作り方・使い方

EM農法の一番はじめは、EM活性液を作ることから始まります。

善玉菌の集まりであるEM菌にエサを与えて、増やして活性化させたものがEM活性液です。

EM活性液を毎日の水やりや葉面散布に混ぜることで、土をはじめ、野菜を育てる環境全体が善玉菌に覆われ、土も野菜も元気になります。

病害虫にも強くなり、野菜が持っている本来の力を引き出すことができます。

EM1という EMの元(500ml)から、500mlのペットボトル20本分のEM活性液を作ることができます。

EM活性液は、

1.EMボカシⅠ型の作成に使用します。

2.毎日の水やりに使います。

3.追肥の時に使います。

4.葉面散布に使います。

その他、消臭効果や汚れを落とす効果があり、

5.ご家庭のあらゆる場面の清掃・衛生に活用することもできます。

準備するもの (2Lペットボトルで作る場合)

EM1 (100ml)

EMの種菌の原液です。

このままでも使えますが、基本的には活性液で増やして使います。

糖蜜とセットでネットで購入できます。

糖蜜 (100ml)

サトウキビから砂糖を作る過程で出る副産物です。

糖以外にもアミノ酸やミネラルがバランスよく含まれていて、EM菌のエサとして最適とされています。


EM1と糖蜜がそれぞれ100mlずつ入った「EM入門セット」も販売されています。

お試しで始めてみる場合に良いかもしれません。

この入門セットで2L分のEM活性液を作ることができます。


ペットボトル(2L)

柔らかくつぶしやすいものよりも、硬くてしっかりしているペットボトルが使いやすいです。

EM活性液の使用期限は、菌が元気に動いている約1ヵ月間とされています。

その後も数ヵ月間は効果はなくなりませんが、菌は少しずつ減っていきますので、

そのつど必要な量を作った方が良いようです。

使用目的に合わせたペットボトルを準備しましょう。

EMボカシⅠ型を作って(1.5L必要)、その後水やりなどにも使う場合・・・2Lペットボトル

ふだんの水やりなどに使う場合・・・500mlペットボトル

温水(40℃:お風呂の温度くらい)

EM活性液は仕込んだ後に25℃以上(理想は38℃)でキープします。
そのために、40℃くらい(お風呂くらい)の温水で仕込みます。

私はキッチンの水栓から人肌くらいの温水を出して使っています。

計量カップ

EM1や糖蜜を測るのに使います。

ジョウゴ

なくてもいけますが、あるとやりやすいです。

容量の計算方法

ペットボトルの容量に対して、EM1と糖蜜はそれぞれ5%ずつ使用します。

500mlのペットボトルで作る場合は、EM1:25ml、糖蜜:25ml

1Lのペットボトルで作る場合は、EM1:50ml、糖蜜:50ml

1.5Lのペットボトルで作る場合は、EM1:75ml、糖蜜:75ml

2Lのペットボトルで作る場合は、EM1:100ml、糖蜜:100ml

EM活性液の作り方 (2Lペットボトルで作る場合)

EM活性液の作り方
  1. ペットボトルに雑菌があると失敗する可能性があるので、よく洗います。
  2. 計量カップに糖蜜100mlを入れ、温水を入れて糖蜜を溶かし、ペットボトルに入れます。糖蜜は一度に全部は溶けませんので、この作業を何回も繰り返して、糖蜜をすべて溶かし切ります。
  3. 計量カップにEM1を100ml入れて、ペットボトルに入れます。
  4. ペットボトルの口から2~3cm下のあたりまで温水を入れ、キャップをしめてよく振ります。
  5. なるべく温かい室内に置き、水温を25℃以上(理想は38℃)にキープします。

仕込んだ後の温度管理が大切

ペットボトルに仕込んだあとは、中の水温をなるべく温かい温度でキープすることが肝心です。

EM菌がよく発酵し、質の良いEM活性液ができる温度帯は38~40℃とされています。

25℃以下では低すぎ、反対に40℃以上は高すぎて、それぞれ発酵ができずに失敗してしまいます。

だいたい、温水プールくらいから、ぬるめのお風呂くらいまでの温度を保てるような工夫をします。

夏場は室温のまま放っておくだけでもOKですが、冬場は、お風呂に浮かべたり、コタツに入れたり、よく日の当たる窓際に置くなど、できるだけ暖かいところに置いておきます。

特に、仕込んでから2日間はしっかりと管理できると成功しやすいようです。

完成までにかかる時間は、この温度管理にも関係し、キープする温度が低めだと3週間、高めだと約1週間くらいで完成します。

私はいつも仕込んでから1週間、電熱毛布にくるんで保温し続けます。

うまく発酵してくると、ペットボトルがパンパンに膨れてきますので、キャップをゆるめて適度に空気抜きをします。そのときに、甘酸っぱいようなニオイがしていれば、成功している証拠です。

EM活性液の使い方

EMボカシⅠ型を作る場合

EM生ゴミ発酵肥料を作るためには、EMボカシⅠ型を作る必要があります。

12LのEMボカシⅠ型を作るためには、EM活性液を1.5L使います。

水やりに使う場合

EMを毎日の水やりに使うことで、土の中の微生物が多様化し、土壌が豊かになります。

EM活性液を水でだいたい500倍程度に薄めて使います。(EM活性液:水 = 1:500

8Lのジョウロの場合は16mlなので、だいたい大さじ1杯(1杯15ml)です。

量はだいたいで大丈夫なので、私もジョウロに直接目分量で入れています。

ちなみに、ペットボトルのキャップでもだいたいの計量ができます。

キャップすりきりで約7ml、一番上のネジ山のラインで約5mlです。

また、EMセラミックスを1,000倍に薄めて一緒にまけば、さらに良い微生物環境が整うとされています。

私はだいたい小さじ1杯くらいの量を、活性液と一緒にジョウロに入れています。

葉面散布に使う場合

EMを葉に散布することで、葉も元気になり、病気などの被害も減ります。

水やりと同じく500倍に薄めて、週に1~2回、葉の表と裏にスプレーします。

500mlのスプレーヤーだと1ml。ほんとに少量タラタラと入れる感じです。

水で薄めたEM活性液は日持ちしないので、1日で使い切ることとされています。

私は小さめのスプレーヤーを使って毎週末散布しています。

追肥に使う場合

追肥の時にも、EM活性液をまくと、さらに微生物が活性化します。

追肥した上から、水やりと同じく500倍に薄めてまきます。

水やりの前に追肥して、水やりをすると良いですね。

土のリサイクルに使う場合

栽培の終わった土にEM肥料と腐葉土を混ぜてリサイクルしますが、最後に10倍に薄めたEM活性液をスプレーすると、さらに微生物の活性化が進みます。

また、リサイクル中の土は、定期的にかき混ぜて空気を入れます。

そのときにも同じようにスプレーしておきます。

種まきに使う場合

種まきの前に、種をEM活性液につけて洗浄、浸水させることで発芽率がよくなります。

【1000倍に薄めて一晩つける】

1000倍に薄めたEM活性液に種を一晩つけてから、すみやかにまきます。

このときに、一度ペーパータオルで軽く水分をふき取って、EMセラミックスを軽くまぶしてからまくと、さらに効果が高くなるとされています。

一度水を吸った種は、眠りから覚めて活動を開始するので保管はできません。

種が乾く前に土にまきます。

【殺菌剤などの農薬コーティングされた種の場合】

種の表面が赤色や青色など、色がついている種は殺菌剤などの農薬がコーティングされています。

これらの種は一晩つける前に、100倍に薄めたEM活性液につけ洗いをして、表面のコーティングを洗い落としてから一晩つけおきします。

一度で落ちない場合はある程度落ちるまで2~3回洗います。

【種イモの場合】

ジャガイモなどの種イモを切って植える場合、切り口全体にEMセラミックスを薄くまぶすと、腐敗防止にもなります。

【種を保管する場合】

種を保管する場合は、EMセラミックスをまぶしてから、湿気を避けて低温で保管すると、種まきする時に発芽率が上がります。

ご家庭の掃除に使う場合

EMは家庭菜園以外にも、ご家庭の掃除にも活用することができます。

EMの善玉菌が汚れや嫌なニオイの元を分解し、使えば使うほど、どんどん居心地の良い環境に整っていきます。

家中のあらゆるものに使え、天然由来なので子どもやペットにも安心です。

水で50倍に薄めて、スプレーしてふき取ります。

500mlのスプレーヤーだと10ml。小さじ(1杯5ml)で2杯です。

水で薄めたEMは日持ちがしませんので、余った分は排水口に流します。

【家中のあらゆる場所で使えます】

ソファー・カーペット:しっかり濡らして布でたたきます。

フローリング:スプレーしてモップで軽く拭きます。続けているとツヤが出てきます。

:スプレーしてマイクロファイバーの布で拭くと、ホコリもつきにくくなります。

テレビ・パソコン・家電テレビなどの家電:湿らせた布でサッと拭けば、汚れやホコリがつきにくくなります。

テーブル・椅子:いつでもスプレーしてサッと拭く習慣をつけましょう。

布団・毛布:しっかり濡れるくらい、たっぷりスプレーして干すと、ふかふかになります。

:タバコや汗のニオイにたっぷりスプレーしておくと翌朝、快適に着られます。

また、一晩つけ置きしておくとニオイも汚れも落ちやすくなります。

コンロ・シンク:スプレーしてしばらく置き、汚れを浮き上がらせてからサッと拭き取ります。

換気扇:しつこい汚れになる前にこまめにお掃除。スプレーしてしばらく置いてから拭き取ります。

冷蔵庫・レンジ:庫内にスプレーしてサッとひと拭き。こもったニオイに効果的。

鍋・フライパン:料理の後に水に浸けておく際、EMを少し入れると、汚れが落ちやすくなります。

生ゴミ・ゴミ箱:スプレーしておくと、ニオイが出にくくなります。

トイレ:スプレーしてしばらく置いてから拭き取ります。嫌なニオイのもととなるアンモニアや汚れを中和・分解してくれます。

浴槽:残り湯に入れておくと、湯アカやヌメリが落ちやすくなります。

靴箱・玄関:濡らしすぎない程度にスプレー。嫌なニオイがなくなります。

ペット:猫のトイレや犬小屋にこまめにスプレー。

:タバコのニオイや汗などのこもったニオイにひと吹き。ボディやガラスもスプレーしてサッとひと拭き。



以上、EM活性液の作り方と使い方をご紹介しました。

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