EMボカシⅡ型の作り方・使い方

生ゴミを使用しないで土のリサイクルをする場合は、EMボカシⅡ型を使います。

EMボカシⅠ型を作成するときに、一緒に油かすや魚粉などを加えて作成したものがEMボカシⅡ型です。

EMボカシⅡ型は、土作りから元肥、追肥まですべてに使えるオールマイティな有機肥料です。

家庭菜園では、はじめから作る場合は12L、
すでに作ったEMボカシⅠ型を使う場合は、5Lの保存容器を使用するのがオススメです。

はじめから作る場合(12L分)

生ゴミを使わずに、EMボカシⅡ型だけを土のリサイクル・追肥に使う場合は、
一度に12Lくらい作っておくと使いやすいです。

保存容器(12L)

EM菌は空気に触れない状態(嫌気状態)でよく増殖するので、しっかりフタがしまる保存容器を用意してください。

米ヌカ(3kg・・・15Lのバケツ6分目くらい)

米ヌカは、玄米を精米したときに出る果皮や胚芽などの粉状の副産物です。

米ヌカには、玄米の9割以上の栄養が含まれていて、漬物・米油・飼料など、さまざまなところで利用されています。

農業が行われている地域では、コイン精米機が各地域に設置されていて、無料で米ヌカを持ち帰れる場所も多くあります。(JAなど)

その他、自家製米している「まいどおおきに食堂」さんでも無料配布している店舗もあります。(そんなに大量にはもらえないけど)

15Lのバケツ一杯に6分目くらいまで入れるとだいたい3kgです。

米ヌカ

その他、ホームセンターやネットなどで入手できます。

油かす(1kg)

油かすとは、種や大豆から油を取ったあとの残りかすのことです。農業では有機肥料として利用されてきました。

油かすはチッ素を多く含み、ゆっくりと効く特徴があります。(緩効性肥料)

油かすには「発酵済」と「未発酵」があり、未発酵のものは土の中で発酵がすすみ、強い臭いがします。気になる人は「発酵済」のものを使ってください。

魚粉(1kg)

魚粉とは、魚を乾燥させて粉末にしたものです。「うおこ」「魚かす」と呼ばれることもあります。 窒素とリン酸を含んでいて、早く効く速効性肥料です。

EM活性液(1.5L)

完成したEM活性液を1.5L使います。

EM活性液


EMセラミックス(50g)

EMセラミックスとは、EMを混ぜて熟成させた粘土を、800~1200℃で焼成したものです。

このEMセラミックスパウダーは、EMボカシの補助資材として生ゴミ処理にも利用されており、乳酸菌や酵母の増殖を助けることで、生ゴミがよく発酵します。

EMの効果をより強化・安定化させる目的で利用されています。

大さじ3杯強入れます。

シート・タフブネ

材料を広げて混ぜるために、ブルーシートや園芸用のシートを使います。

また、保管するスペースがあれば、タフブネがあるといろいろ便利です。

私はいつも小さいタフブネを使っています。

EMボカシⅡ型の作り方(12L分)(はじめから作る場合)

  1. シートに米ヌカ3kgを広げ、油かす1kg、魚粉1kg、EMセラミックス50gを入れてよく混ぜます。

  2. EM活性液1.5Lを少しずつかけながら、ダマにならないようによく混ぜ合わせます。ギュッと握ると団子になり、つつくと割れるくらいがちょうど良い水分量です。

  3. 保存容器に詰め、上から均等に押して空気を抜きます。

  4. 上からラップを何枚かかけて、再度上から押して整えます。ラップが落しブタになり、空気に触れないように覆います。

  5. もう一度、容器の上からラップをかけて、そのままフタではさみこみます。

  6. 仕込んだ容器はできるだけあたたかく、温度変化の少ない場所に置きます。

温度の目安:25~35℃
完成までの目安:45日以上

発酵期間が長いほど熟成が進み、品質の良いEMボカシになります。

発酵した甘酸っぱい香りがしたら成功した証拠です。


EMボカシⅡ型の作り方(5L分)(EMボカシⅠ型を使う場合)

あらかじめ作っているEMボカシⅠ型がある場合は、
そこに油かすと魚粉を混ぜるだけなので便利です。
5Lくらいの容器で作るとやりやすいです。

しかしこの場合、EMボカシⅠ型じたいは45日以上熟成されて完成していても、
油かすと魚粉は発酵熟成していないため、
再度45日以上おく必要があります。

【EMボカシⅠ型を使う場合(5L分)】

・5Lの保存容器

・EMボカシⅠ型(1.2kg)

・油かす(300g)

・魚粉(300g)

  1. 容器にEMボカシⅠ型1.2kg、油かす300g、魚粉300gを入れて混ぜます。

  2. ラップを何枚かかけて、上から均等に押して空気を抜きます。ラップが落しブタになり、空気に触れないように覆います。

  3. もう一度、容器の上からラップをかけて、そのままフタではさみこみます。

  4. 仕込んだ容器はあたたかく、温度変化の少ない場所に置きます。私は冷蔵庫の横に置いています。油かすと魚粉も発酵が必要なので、仕込んでから再度45日間発酵熟成させて完成です。

本当は最初からⅡ型を作った方が良い

はじめにEMボカシⅠ型をたくさん作っておいて、あとから必要な量のⅡ型を作った方が便利なので、このやり方をご紹介していますが、

厳密には、最初から米ヌカと一緒に混ぜて発酵させたものと、まったく同じものではありません。

それは、EM菌のメインである乳酸菌、酵母、光合成細菌それぞれの増殖の速さが違う関係で、
あとから油かすと魚粉を混ぜて再発酵したものは菌たちのバランスが変わってしまうからだそうです。

予定を立てて、はじめからⅡ型を作るのであれば、その方がより質の良いⅡ型になります。

 

容量の計算方法

他の分量を作る場合は、以下の計算から分量を割り出します。

【はじめから仕込む場合】
米ヌカの重量(kg) = 容器の容量(L)の1/4
油かす(kg) =米ヌカの重量(kg)の1/3
魚粉(kg)=米ヌカの重量(kg)の1/3
EM活性液(L) = (米ヌカ+油かす+魚粉)の重量(kg)の30%
EMセラミックス(g) = (米ヌカ+油かす+魚粉)の重量(g)の1%

【EMボカシⅠ型を使う場合】
EMボカシⅠ型の重量(kg) = 容器の容量(L)の1/4
油かす(kg) =EMボカシⅠ型の重量(kg)の1/4
魚粉(kg) =EMボカシⅠ型の重量(kg)の1/4

(容量の計算は厳密である必要はなく、わかりやすい数値にしています。)

 

EMボカシⅡ型の使い方

土のリサイクルに使う場合

栽培の終わった土20Lと、腐葉土8L、EMボカシⅡ型4Lを混ぜ合わせて土をリサイクルします。2週間熟成させると栄養満点の元気な土に生まれ変わります。

追肥として使う場合

EMボカシⅡ型は、追肥としても使用できます。
追肥した後は増し土をして、EM活性液を水やりと同じく500倍に薄めてまきます。


以上、EMボカシⅡ型の作り方と使い方をご紹介しました。

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