
種まき | 2月入ったら |
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植え付け | 5月入ったら 株間20~30cm |
水やり | 多め |
支柱・ネット | 適宜支柱で枝を支える |
仕立て | 3本立て、一番花の下の2つのワキ芽を伸ばす、その下はワキ芽かき、更新剪定 |
追肥 | 実がなりはじめたら2週間ごと |
収穫 | 早採り |
病害虫 | 虫を捕殺 |
ナスはいろいろな料理に使えるので、とても重宝します。
夏に一度収穫が終わった後、根や枝を切る更新剪定をすることで、再び秋ナスを収穫することができます。
テクニックやコツが多く、育てるのが楽しい野菜です。
ナスを種まきから育てる場合
ナスは種まきから80~90日くらいで植え付けできるサイズに育ちますので、
2月に入ったらすぐ種まきをします。
まだ寒いので、あたたかいところで育てる必要があります。
ナスの苗の選び方
できれば病気に強く、収穫量も多い「接ぎ木苗(つぎきなえ)」を選びましょう。
- 双葉(子葉)がまだ残っているもの
- 一番花がついているもの
- 葉の色が濃くしっかりしていて、変色したり、虫がついていないもの
- 茎やつるが太く、節(ふし)と節の間がつまっているもの
- ポットの底の穴から根が見えているもの
ナスを育てる環境
- 日当たりが良く、風通しの良い場所。
- 室外機の風が当たる場所は避けます。
ナスの植え付け時期
ゴールデンウィーク前後(寒冷地は1ヶ月遅めに)
ナスの植え付けのやり方
1袋に20Lの土を入れて、1つのポット苗を植えます。
- 植え穴をかるく掘ります。
- 植え穴にかるく水をかけて湿らせます。
- 苗をポットからはずして植え穴に置きます。
- 上から抑えて安定させます。
- 土をえぐらないように水をかけてよく湿らせます。
ナスをプランターで育てる場合
ナスの根は全体的に広がって伸びます。
他の野菜と同じプランターに植える場合は、邪魔をし合わない野菜を選ぶ必要があります。
株間は20~30cmくらいあけて植えます。
ナスの水やり
- 植え付けから苗がしっかり根付くまで毎朝水やりします。
- その後も毎朝水やりします。
- 夏場は朝と夕方の2回水やりします。
ナスは乾燥に弱く、水切れは禁物です。
水が足りていると葉の先までピンとしていますが、不足するとしおれてきます。

ナスの仕立て方
- 一番花のすぐ下のワキ芽と、またその下のワキ芽の、2つのワキ芽を伸ばします。
- そこから下のワキ芽はすべて摘み取ります。
元の枝(主枝(しゅし))と、伸ばした2本の枝(側枝(そくし))の、3本立てで仕立てます。
それぞれの枝が倒れたり曲がったりしないように適宜支柱で支えます。
ナスの追肥
- 実がなりはじめたら、2週間ごとに追肥をします。
- 水やりする前に、EMボカシⅡ型を株のまわりに、どこにまいたのかわからないくらい薄くまきます。
- EM活性液を500倍に薄めて水やりします。
ナスの花の中心にある雌しべが、そのまわりの雄しべよりも長い場合は、株が健康な証拠です。
反対に雄しべの方が長い場合は、水か肥料が不足している証拠なので、水やりや追肥の量を調整して様子をみます。
また、皮のツヤがなく、色あせているナスをボケナスと言います。
これも水や肥料不足か、実に日光があまり当たらないとできやすくなります。
枝葉が密集していたら適度に整枝して、実にも日光が当たるようにします。
ナスの収穫
大きくなると、食味も悪くなり、株も疲れさせてしまうので、食べられる大きさになったら、どんどん早めに収穫します。
基本的には朝方のみずみずしい時に収穫します。
野菜は朝から夕方にかけて光合成をして栄養を作り、夕方から夜の間にその栄養を実に蓄えるので、朝の果実が一番栄養が多く味が濃いとされています。
また、気温が高くなってから収穫したものは傷みも早くなります。
ナスの更新剪定
ナスの収穫が進み、8月に入るとだんだん収穫量も減り、勢いが止まってきます。
そうなってきたら、一度小さい実もすべて採ってしまって、更新剪定(こうしんせんてい)をして株を休ませます。
【更新剪定のやり方】
- 株全体がだいたい1/2くらいになるように、それぞれの枝について、節のすぐ上の葉を一枚だけ残して、その先を切り落とします。葉を一枚だけ残すのは、最低限の光合成ができるようにするためです。株元近くの小さい枝葉も残します。
- 根元からだいたい半径20cmくらい離れたあたりにスコップをザクザク突き刺し、根切りします。
- 根切りしたあたりを中心に追肥をします。
この更新剪定をすることで、株がリフレッシュして、また新しい枝葉が成長し、1ヵ月後くらいから秋ナスの収穫ができます。
ナスの病害虫対策
ナスは比較的、病害虫には強いのですが、成育環境によって実がつかない(着果しない)ことがあります。
- 気温が32度を超えると着果しづらくなります。8月に入り、暑さがピークになって着果しなくなってきたら、もう更新剪定に入って良いと思います。
- 反対に、10月中旬以降は低温で着果しづらくなるので、この点をふまえても、早めに更新剪定をして、それまでに秋ナスを取り切ってしまう方が良いです。
- その他にも、水不足、日照不足、肥料不足などで株が弱ると着果しなくなります。花の雌しべと雄しべを見ながら、健康状態に気を配ってください。
以上、ナスの育て方・栽培方法をご紹介しました。