
種まき | 【春植え】3月入ったら 大きい種イモは半分に切る 【秋植え】8月中ごろ |
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植え付け | 植え付け2週間前から芽出し 株間20cm |
水やり | 少なめ 雨に任せる |
支柱・ネット | なし |
仕立て | 15cmで芽かきして2本立て、芽かき後に増し土、花がツボミの時に増し土 |
追肥 | なし |
収穫 | すべての葉が枯れたら収穫、乾燥、土を落とす、新聞紙に包む、冷暗所で保存 |
病害虫 | 虫は捕殺 |
ジャガイモも、家で育てられたらとても重宝する野菜です。
家庭菜園ではそんなにたくさん収穫できないので、育てがいはあまりないかもしれませんが、
1年に2回収穫できますので、楽しみがいのある野菜です。(寒冷地は秋植えはできません)
ジャガイモは二毛作ができます
ジャガイモは、寒冷地を除いて春植えと秋植えの二毛作ができます。
(寒冷地では、収穫前に霜が降りてしまうので秋植えができません。)
春植え
【植え付け時期】2月後半〜4月前半
【ホクホク系】粉ふきいも、ふかしいも、ポテトサラダなど
- 男爵 言わずと知れたホクホクジャガイモと言ったら男爵
- キタアカリ 男爵よりも味が強く甘い反面、粉質が強く煮くずれしやすい
【しっとり系】煮込み料理、煮物など
- メークイン 言わずと知れたしっとりジャガイモと言ったらメークイン
- ホッカイコガネ フライドポテト用に作られた品種。油で揚げても変色しにくく、メークインよりもさらに煮くずれしにくい
【中間】ホクホクとしっとりの良いとこどり、オールマイティ
- インカのめざめ 小粒ながらとても甘く濃厚な味わい。
秋植え
【植え付け時期】8月後半〜9月前半
【ホクホク系】
- デジマ 秋植えジャガイモの代表格。やや粉質で、男爵よりも煮くずれしにくい
- アンデスレッド 皮も中身も味もサツマイモのようなジャガイモです。とても甘いです。
- 普賢丸 あっさりとした味わいで、煮くずれしやすい。
【しっとり系】
- ニシユタカ ジャガイモ特有の香りが強く、ねっとりとした食感。煮くずれしにくい。
春植え品種と秋植え品種のちがい
ジャガイモには、収穫したジャガイモが次の新しい芽を出せるようになるまでの「休眠期間」というものがあります。
ジャガイモが長く貯蔵できるのは、この休眠期間に芽が出ないからなんです。
春植え品種と秋植え品種の違いは、この休眠期間の長さの違いで、
休眠期間が長い品種が春植え品種、休眠期間が短い品種が秋植え品種とされています。
秋植えは8月後半~9月前半という、春植えに比べて短い期間内で植え付けをして、本格的な冬に入る前に収穫をします。
休眠期間が長い春植え品種を植え付けすると、新しい芽が出るまでに時間がかかるので、収穫できるサイズになる前に本格的な冬になってしまい、ほとんど収穫できずに終わってしまいます。
反対に、秋植え品種を春植えすることはできますので、お気に入りの秋植え品種があれば、その品種で二毛作ができます。
しかしながら、基本的に春植え品種の方が実が大きく、収穫量が多く、日持ちもする特徴があるので、一般的には春には春植え品種を植える方が多いということなんです。
種イモの準備
ジャガイモは、一般的には種イモを購入して植え付けすることとされています。
私たちがいつもスーパーなどで買ってくる食用のジャガイモは、食べる分には問題ないレベルのウイルスに感染していることがあり、畑や共同農園などで栽培をしている場合は、病気がまわりに広がる可能性があるので、検査して販売されている種イモの使用が強く推奨されています。
これは、家庭菜園においてはあまり気にする必要はありません。
当サイトでは、限られたスペースで野菜づくりを充実させるため、1~2株しか育てませんので、たくさん入っている種イモだと無駄になってしまいます。
近所のホームセンターや園芸店で種イモのバラ売りをしていれば購入し、なければスーパーなどで食用のジャガイモを買ってきます。
食用のジャガイモは、芽が出ないように芽止め処理されたものも多く市販されていますので、複数の店舗で買ってみたり、産地直送のコーナーなどで買ってみたり、種イモにできるジャガイモを探してみてください。
芽のくぼみを見て、少し小さな芽が見えているようなものはそのまま芽が出てきます。
ジャガイモの芽出し
ジャガイモを植え付けする2週間前から、ジャガイモに日光を当てて芽出しをします。
10~20℃くらいの安定した温度の方が良いので、室内で日光に当てるのが一番良いのですが、当てられる場所がない場合は、昼間は外に出し、雨や夜になったら室内に入れます。
植える前にしっかりした芽が出ると、植えた後に良く成長します。
ジャガイモの植え付け
種イモが大きい場合は、芽の数が均等になるようにタテに切ります。
切った種イモは2~3日乾かして切り口を乾燥させるか、
すぐに植える場合は、腐るのを防ぐためにEMセラミックスや草木灰を切り口にまぶして植えます。
小さい種イモの場合は、切らずにそのまま植えます。
秋植えは大きくても切らずにそのまま植えます。
ジャガイモは、土が多いほど収穫量が増えますので、1袋に25~30Lくらい土を入れます。
栽培しながら増し土もしますので、めいっぱいには入れずに、増し土分の余裕もあけておいてください。
1つの袋に種イモを2つ植えることができます。
植え付ける場所を10cmくらい堀り、芽が多く出ている方を下にして植えます。(逆さ植え)
こうすることで、しっかりとした芽が育ち、元気なジャガイモが育ちます。
植えた後は水やりはいりません。しばらくは種イモの水分と栄養で育ちます。
その後も、水分は雨に任せます。
雨の当たらない場所では、植え付け後しばらくしてから定期的に水やりをします。
基本的には乾燥気味に育てて、土が乾ききっている場合はたっぷり水やりします。
プランターに植える場合は株間は20cmくらいあけます。
ジャガイモの芽かき
ジャガイモの芽が地表に出て15cmくらいになったら、1株につき、しっかりとした芽を2本残して、残りを摘み取ります。
収穫するジャガイモを大きくしたい場合は、1株につき1本にします。
この場合、その分収穫できる数は減ります。
種イモが動かないように土の上からしっかりと押さえて芽を摘み取るか、株元の近くでハサミで切り落とします。
芽かきをすることで、ジャガイモが大きく太ります。
ジャガイモの増し土
芽かきが終わったら土を増やして増し土(土寄せ、土まし)をします。
肥料の入っていない土を使う場合は追肥もします。
EM資材を入れてリサイクルした土や、元肥入りの培養土を使う場合は追肥の必要はありません。
増し土はこの芽かきの後と、花のつぼみがついた時の2回行います。
ジャガイモは種イモよりも上にどんどんできるので、こうして後からどんどん土を増やしてあげます。
増し土せずに、できたジャガイモが土から出て日光に当たってしまうと、緑色に変色し有毒物質(ソラニン)が生まれて食べられなくなってしまいます。(緑化)
また、ソラニンは未熟なジャガイモにも含まれます。
未熟なジャガイモを食べる場合は、緑色に変色していなくても、厚めに皮をむいて食べましょう。
ジャガイモの収穫
花が咲いて落ちた後、しばらくすると下葉から黄色く枯れてきます。
病気になったように思うかもしれませんが、これは正常で、一通りすべての葉が枯れたら収穫します。
土が湿っている時に収穫すると、収穫したジャガイモが腐りやすくなるので、晴れが続いて土が十分に乾いている時に収穫します。
まず土の上に出ている部分をハサミで刈り取ります。
シートを広げ、栽培袋をひっくり返して中身をすべて出します。
こうすることで、ジャガイモを傷つけずに収穫することができます。
収穫したジャガイモはそのまま風通しの良い場所に広げて乾燥させます。
乾いたら土を軽く落とし、そのまま新聞紙に包んで冷暗所で保管します。
以上、ジャガイモの育て方・栽培方法をご紹介しました。